皆さんは全職種の中で医療従事者のメンタル不調が一番多いのをご存知ですか?
私の周りでも、メンタル不調を経験されている看護師さんは沢山います。
昨年からのコロナ過で、更に精神的に追い込まれている看護師さんが増えているように思います。
これ以上、メンタル不調者が増えないように、私達に今出来る事は何でしょうか?
目次
- ナースサミット2021でナースウェブ会議
- コロナ禍で更に過酷な職場へ
- 海外のメンタルケア対策
- 精神的に過酷な現場にいる職種に、メンタルケアは必要
- メンタルケアの方法は、知っているようで知らない
- メンタル不調になった後
- 自分のメンタルケアを患者さんのケアに役立てる
- ナースを守るナース
1.ナースサミット2021で”ナースWeb会議”
日本ナースオーブ主催(代表:山咲凛子さん)は、3回目となるナースサミット2021Onlineを5月1~3日のライブ配信を中心に
オンライン開催しています。ライブ配信では総勢24名の看護師さん達のライブ配信や、ナースWeb会議、白井常雄社長の特別記念講演が行われています。
内容としては、呼吸やヨガやメンタルケアのお話、新しい働き方のお話など興味深い様々なテーマで配信されています。
その中日となる5月2日12時~13時50分に、うつ病をはじめとするメンタル不調経験のある約20名の看護師さんがオンラインで参加して行われました。
この会議を前に事前にアンケート調査が行われ、冒頭の30分では、イベント主催の山咲さんからその結果も発表されました。
メンタル不調をきたしたと回答した方の半数は20代の看護師さん達でした。
働き盛りの、将来のある看護師さん達が病んでしまっている事に心が痛む結果でした。
会議に参加された方は、看護師経験1年程度の方から、経験30年以上の方まで。
新人1年でメンタル不調をきたした方から、看護部長として責務を果たす中で不調をきたした方までいらっしゃいました。
2.コロナ禍で更に過酷な職場へ
昨年からのコロナで、業務が大変になったとアンケートで回答した看護師の方が多数いらっしゃいました。
しかし、参加した方のほとんどはコロナ以前にメンタル不調を経験されています。
もともと、メンタル的にハイリスクな職場に、今は更なるリスクが重なっている事が予想されました。
ただでさえストレスの高い職場環境なので、メンタル的な部分の懸念が大きくなっているのではないかと思います。
実際に、コロナ感染予防に対して職場での余波も聞かれました。
3.海外のメンタルケア対策
会議にはオーストラリアで活躍中の看護師さんも参加されました。
ご自身がメンタルに危機を感じた時は、すぐに院内のカウンセラーにケアを受ける事ができ
勤務を続けることが出来たと言います。
院内ではメンタルケアに関する通知が配られたり、積極的な取り組みが行われているそうです。
ちなみにその看護師さんに一番効果のあったケアはメディテーション(瞑想)との事でした。
病院でメディテーションを取り入れているを聞いて、私も関心が高まりました。
4.精神的に過酷な現場にいる職種に、メンタルケアは必要
以前、看護師僧侶の方とお話をさせて頂いた事があります。
そのお話の中では、お坊さんたちはいつもメンタルケアをしているとの事。
悲しみの現場に立ち会う事も多い職業なので、気持ちを吐露したり、整える時間は大切にしているとの事でした。
メンタル不調は誰にでも起こりうる事を踏まえて、「予防」をきちんとしているという事が印象的でした。
医療の現場では、医療従事者であるがゆえに、個々のセルフケアに委ねている部分が多いのでしょうか。
5.メンタルケアの方法は、知っているようで知らない
皆さんはメンタルケアというと、何を思い浮かべますか?
ストレスをためない⇒気分転換⇒音楽・旅行・おしゃべり・美味しいものを食べる・ペットを飼う・愚痴を言う・・・
などでしょうか?
私が看護師として働いていた時は、そのような事だったように思います。
ところが職場によっては残業が多く、帰ると疲れ果てて何もする事が出来ず
休日には委員会出席や、新人では「課題・宿題」があり
ストレス解消できない事態になる事があります。
また、人の生死に関わる仕事をしているため、ストレスは大きく
会議でもそのお話が聞かれました。
更に追い打ちをかけるような、職場での人間関係やパワハラ・マタハラのアンケート結果もあり
メンタル的にはハイリスクな職場なのだと再認識しました。
参加者の方の中には、セルフケアに気を付けている方でも、それを超えるストレスがかかっってしまい
うつになってしまったケースもありました。
6.メンタル不調になった後
出席者の方々では、精神的なしんどさを我慢して頑張って働いているうちに、身体症状が出てきたという方々がいらっしゃいました。
身体症状が出て初めて、メンタル不調に気づくケースが多いようでした。
せっかく苦労してなった看護師だから、何とか看護師を続けたい
休んで周囲に迷惑をかけられない
そんな想いから、身体症状が出るまで頑張ってしまうのかと思いますが
身体症状が出てしまうと、休職して、結局は退職するケースが多いようでした。
院内のカウンセラーを利用した、というお話は、海外看護師以外の方からは聞かれませんでした。
また、自分の症状を察知して、精神科受診や内服治療に至る前に、環境を変えた方もいらっしゃいました。
7.自分のメンタルケアを患者さんのケアに役立てる
メンタルは、一人ひとり違いが大きく、職場の予防的なメンタルケアについては
日本ではまだ十分とは言えない状況かと思います。
しかし、「メンタル的にハイリスクな職場で働く」という場合は
「自分で自分を守る」という事は必要だと感じました。
そのメンタルの守り方を知っておく事は、患者さんの看護にもつながります。
今は、ストレス測定無料アプリや、呼吸法など、様々なアプローチがあり、それが可能になっています。
自分ではストレス度は気が付きにくいもの。
ではどうしたらよいのか・・
そのヒントが今回のナースサミットには散りばめられていたように思います。
それでも自分を守り切れず、メンタル不調をきたしてしまう事があるかもしれません。
そんな時は、それに気づいてくれる同僚が側にいてくれたらいてくれたら心強いと思いました。
8.ナースを守るナース
今回会議のモデレーターをされた26歳のウィム・サクラさんは「ナースを守るナース」をコンセプトに事業を企画しています。
他にも同じ想いのナースの方々が何人も参加された今回のナースサミット
ライブ配信は5月3日で終了しますが、申し込みをされた方はアーカイブでご覧いただくことが出来ます。
期間限定の視聴者プレゼントも沢山用意されています!
ナースサミット2021
こちらもナースを守るナース
うつ病にさせないためのアドバイザー養成講座
コメントを残す