第24回「お刺身による食中毒(クドア・セプテンプンクタータ)」

24-1

連載コラム「感染管理に関わるあれこれ」

 

第24回 「お刺身による食中毒(クドア・セプテンプンクタータ)」 榮留富美子

感染管理認定看護師の榮留富美子さんによる連載コラム

第1回「看護師は感染症にかかりやすい?」はこちら

連載コラム第2回 冬になると感染症が流行する理由」はこちら

 

24-3

 

 

少しお休みを頂いていました。

実はイラストのような義父母のお散歩姿を
見ることができなくなりました。

義父は眠るように亡くなり、
一緒に作ったベランダ菜園の赤く色づいたトマトを
食べることができませんでしたのでお供えしました(涙)

義父の笑った顔が一番でしたが、
困った顔、怒った顔も…
鋭い目をすることもありましたがすべて思い出に……
感謝しています。

お世話になった皆さま本当にありがとうございました。

義父は,お刺身好きでした。

でも、お刺身はお刺身でも「鳥刺し」ですが(笑)

 

さて、前回コラムに続いての
お刺身の食中毒の続きですが、
釣りキチ長男が言っていたのは、
アニサキスよりも太くて大きい
シュードテラノーバPseudoterranova)です。

私たちもお刺身で頂きましたが、
長男が自宅でさばいた時に、
アコウダイ(メヌケ)にいたようです。

気づかないことは幸せです(笑)

今回は、先月の富山で食中毒があった
「お刺身による食中毒(クドア・セプテンプンクタータ)」
についてお話します。

 

1.クドア・セプテンプンクタータによる食中毒

24-124-2

クドア・セプテンプンクタータ (Kudoaseptempunctata)以下「クドア」と言います)とは、 魚(ヒラメ)の筋肉に寄生する粘液胞子虫類の一種です。

皆さんはクドアを知っていましたか?

今回のニュースで知った方も多いのではないでしょうか。

私がクドアを知ったのは5年ほど前でした。

「エンガワ」好きなのに…と嘆いた記憶があります。

でも食しますが…

先月29日富山県の飲食店でのクドアによる食中毒
「ヒラメの刺し身を食べた30~80歳代の男女18人が食中毒にかかりました」
というニュースがありました。

私は、クドアを知ってからは、
病院の栄養課の方々へは
食中毒の教育をする際に、
プチ情報でお知らせしていました。

 

 

2.クドアの症状

主な症状は、下痢、腹痛、嘔吐です。

食後4時間~8時間で症状が出てきます。

クドアは、ヒラメの刺身で寄生されるケースが多く報告され、
食中毒の中では症状が軽く、
水分補給をしっかりして、
1日ほどすれば回復する場合が多いです。

 

3.食中毒予防

クドアは、マイナス20℃で4時間以上の冷凍、
又は75℃5分以上の加熱で食中毒を防ぐことができます。

つまり、加熱したり冷凍したりすれば死んでしまいます。

ところで、お刺身に年齢制限があるのしょうか?

昔、母から2~3歳くらいまでお刺身はダメだよと聞いていました。

長男が1歳半くらいの時に、
友人たちと海に遊びに行った時に、
ある友人が長男にお刺身を食べさせているのを見かけ、
私も主人も大慌てしたことを覚えています。

免疫力を考えるとお子さんがお刺身を食べるのは、
2歳を超えてからのほうが安全かもしれません。

免疫力が十分ではない2歳以下は
食中毒にかかりやすいでしょうし、
かかってしまうと重症化しやすいと思います。

何より、美味しく食事ができるのは身体が元気であるからこそだと思います。

 

*慣れ親しんでいるお刺身。

食中毒リスクを考えると、食べるときに少し慎重に・・・

 

食品衛生の窓(東京都保健福祉局)

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/musi/29.html

生食用生鮮ヒラメによるクドアの食中毒発生状況(厚生労働省)

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000165771.pdf

 

榮留 富美子(えいどめ ふみこ) 

11

・プロフィール・長崎県大村市出身。2016年3月、陸上自衛隊を定年退職。2016年4月、EIDOME Consulting 開業。自衛隊中央病院高等看護学院卒業後、陸上自衛隊の看護師として、臨床現場、看護教育、部隊カウンセラーとして勤務。特に、感染管理認定看護師取得後は、自衛隊中央病院において専従として感染制御活動に携わる。

現在は、これまで培ってきた知識や技術を活かし、企業とコンサルティング契約、また、日本環境感染学会教育委員としての活動やフィットテスト研究会、感染管理認定看護師課程等において感染管理や労働安全衛生の非常勤講師として活動している。

 

24-1

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です