大学病院で働く中堅ナースさんからの投稿コラムです。
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初めまして。
いつの間にか病棟では、不本意ながら
年上のカテゴリーに入っていますが
看護師としては、ずっと自分に疑問を持っていました・・。
今日も
「あ~仕事か・・」
って思いながらの出勤・・・。
ホントは
温泉に行きたい!海に行きたい!ハワイに行きた~い!
こんな自称「看護師が向いてないナース」な私の
最近の”びっくり”を聞いてください。
「看護師に向いていないと思っていた自分が
実は結構看護師らしかった」というお話。
「手に職があるといいよ」、
って看護師の叔母さんから勧められて
大学の看護学部を受けたのは17年前。
とりあえず卒業して、皆と一緒に付属の病院に就職しました。
今思えば、「看護師になりたい!」じゃなくて
「手に職をつける」が目的で看護師になった私。
それなりに仕事をしてはいるけれど
「看護をしている」というより
「仕事をしている」が正直な気持ち。
皆はどうなんだろう??
怖くて聞けない・・
自分には実は?が少ないっていうのが
ずっとコンプレックスだったから。
患者さんに優しく出来る同僚を見ると何だか落ち込む自分・・・。
私はよっぽど頑張らないとそれができない・・
ナースの女子会でも、不思議とその話題だけは出ない。
自分は看護師に向いてないんだろうなぁ~、
って思いながら13年目。
こんなんでよく続いているものだと自分でも思います。
考えてみたら、他に出来る事はないし、
幸か不幸かまだ寿退社にもならず、働き続けています。
看護の原点もなければ、感動エピソードもない。
看護の面白さも語れない、そんな看護師もどきの私。
ところが先日、5つ年下の看護師にポロッと
「私、看護師に向いてないんだよね。
どうもこの仕事が好きになれないし・・・」
って言ってしまいました。
そしたら後輩に
「え~○○さん、全然そんな風に見えません!
誰よりも向いているように見えますけど~!」
って言われて。
「え~!?そうなの?」
「ホントですよ~!
一番向いてるんじゃないですか!」
これが、誉め言葉なのか否かは
私にとってどうでもよかった。
(多分褒めちゃいない!)
今まで、外から見える自分って
あまり意識していなかったけれど
そんな風に見えていたんだ・・
私、いつの間にか、すっかり看護師になっていたんだ!
その驚きは自分でも笑える程。
私は、自分にはない看護師像を描いていたけれど、
後輩が思っている看護師像って私・・
後輩のその言葉は、今まで気が付かなかった
新しい自分を教えてくれたような気がしました。
そしたら何となく看護師の自分に少し自信が出てきて・・
いや、自信というより、開き直り・・(笑)
たとえ悪い意味を含んでいたにせよ
周りから”看護師らしい”って言われたことは
何だか嬉しかった。
何て単純な私・・・。
不思議な事に、それから仕事が少し楽しくなりました。
白衣の天使じゃなく、白衣を着たただの看護職員ですが、
それでもいいじゃない!って思えるようになったからかな。
こんな私ですが、これからもこの仕事を続けて行こうと思っています。
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