第8回 ナースが知らない転職の真実 ナースプロジェクト代表 喜多万里子
#渡り鳥ナースの末路
こんにちは
3月も半ばとなり、送別会のシーズンになりました。
次の職場へ移る人、暫く働かない方、ずーっと働かない方、
皆様色々な想いがある事と思います。
とにもかくにも、本当にお疲れ様でした。
ここで皆さんに質問です。
「あなたが今まで働いた職場で一番良かった職場はどこですか?」
転職が多いと言われている看護師の会話では、過去の職場の話題が良く上がります。
上記の様な質問をすると、多い答えは「看護師になって一番先に就職した所。」
・・なんだかんだ言っても福利厚生はちゃんとしてたし、教育もしてくれたから・・と感じています。
もう一つ多い答えは
「結局どこもおんなじ!」
という答えです。
いくつか職場を経験してみると、思い描いていた理想の職場など、どこにもなさそうだというのが分ってきます。
自分にとって、ある条件は良くても、足りないものもある。
完璧な職場などどこにもありません。
なのに、
「沢山職場はあるんだから、自分にぴったりな職場があるはず。」
と思いこんでいる人が少なくありません。
何かは我慢しなくちゃいけない、それが仕事。
それに気が付くまで職場を変わる渡り鳥ナースになってしまうと、さすがに経歴はボロボロです。
求めているような良い職場での採用は、遠のいてしまいます。
そして、人手不足であえぐ不人気職場に身を投じて、やっぱりまた転職。
結局、若い頃とさほど変わらない給料で、相変わらず不満を抱えながら働くことになります。
自分より年齢が上の人を採用したくない、という上司もいますから、
ある程度の年齢からは、年齢が上がるほどに転職の門が狭くなっていきます。
これは派遣でも同じです。
そうすると、年齢が上がっての転職では、職場の環境も段々落ちてくる可能性が高くなります。
それでも、同じ分野で転職していれば、その分野のスキルや知識もついてきて、
それが高評価につながる事もあります。
そして運良く高待遇を頂いたりすることもあります。
新規オープンのクリニックや施設、訪問看護では、知識、スキルのある看護師を求めているからです。
例えば訪問看護であれば、一定の経験があっての転職は、管理者候補の採用となる事があります。
施設看護であれば、主任候補や施設長候補等へのステップアップ案件もあります。
転職が、「渡り鳥ナースへの道」ではなく、「キャリアアップへの道」になるように
きちんとキャリアプランを持った転職をしたいものです。
・プロフィール・岩手県生まれ。ナースプロジェクト代表。2015年株式会社キタイエ取締役就任。職業紹介責任者。防衛医科大学校高等看護学院卒業後、同大学病院にて勤務。退職後、武蔵野女子短期大学に学び、卒業、結婚、出産を経て看護師として復帰。現場での経験から現在の転職事情に危機感を持ち、ナースの転職について研究を進めている。現在、看護師のために正しい転職情報を発信している。看護師の転職にまつわるご相談はこちらnurseproject@kitaie-medicai.com
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