【派遣ナースをこれから始めようと思っている看護師の皆さん、そして派遣初心者ナースの皆さんへ】
自由なライフスタイルで働きたいナースにピッタリなのが【派遣】です。
ところが、良く知らずに失敗しちゃう人や、周りに迷惑を掛けてしまう人、さらには医療ミスにつながるケースまであります。
身近だけれど、その実態は派遣初心者には知らされていない事がほとんどです。
#1「仕事内容を知って仕事に行こう!?どゆこと?」
初めての派遣でビックリ!
私の初めての派遣経験は長いブランク明けの事でした。
なので、仕事慣らしにまずは医療行為が少ない所を希望していました。
採血などは勘が全く戻っていないので、無しで、と強く念押ししていました。
そうすると、とあるクリニックでお手伝いをして欲しいとの事で行ってみると
いきなりお相撲さんの採血を頼まれました。
しかも、「失敗してはいけない」と・・・(*_*;
「何がどうなったらこんな展開になるんだ💦」
と、意味が分からない気持ちで一杯でした。
採血?もちろん、無理なので辞退させて頂きました。
こんな経験は、私だけかと思ったら、その後現場で働いていると、同じ目に合っているケースにしばしば遭遇しました。
そう、これは、派遣あるあるでした。
派遣では意外とトラブルも多い
派遣ではミスマッチだけではなく、職場での人間関係、医療ミス、有給休暇についての失敗など、結構いろんな体験をしてしまいます。
それらの多くは、コーデイネーターによるものだけでなく、
派遣の基本的な考え方やルールを理解していない事からも起こります。
また、派遣ナースを受け入れる現場の考え方と、派遣初心者ナースとの意識のズレも、人間関係で苦労してしまう原因になります。
そこで、このシリーズでは”派遣会社では教えてくれない派遣の事”をシリーズでお伝えしていきます。
これをお伝えする事により、派遣によるトラブルが少しでも減って、ナースも現場も気持ちよく働けることを目指しています。
仕事内容を知って仕事先を選ぼう!
コーデイネーターさんの話を鵜呑みにせず、自分で仕事内容を確認しましょう。
これは意外と大事なポイントです。
看護師資格を持っているから一通りできるでしょ!
仕事先のコーディネートをするのは、ほとんどが一般職の方です。
だから、時には看護の仕事内容をわからずに「国家資格持ってる看護師だからできるでしょ!」
とばかりに、安易に派遣先を紹介されることもあります。
この業界もベテランコーディネーターさんばかりではないのです。
一般的には、看護師は資格を持っているんだから、一通りの仕事は出来る、と思われているという事を認識しておきましょう。
だから、スキルに不安のある方にとっては、注意しなくてはいけないのがこの「派遣」です。
間に入る人が大切なスキルマッチを理解していないと、職場側にも派遣看護師のスキルが伝わりません。
もしかしたらスキルの不足を承知で派遣する事もあるのかもしれません。
だから実際は、派遣ナースが仕事場に来て、「それ、できません。」「わからないです。」
という事が起こるのは、よくある事です。
全てを知っている看護師などいませんから、知らない事はあって当然なので、現場で知らない事ははっきり伝える事はとても大事です。
でも、そのできない仕事内容が、訪問入浴における「着脱」だったり、点滴や注射をする職場の「点滴・注射」では話になりません。
派遣は「即戦力」扱いですから、直接雇用の方のように、教育をしてもらう事は難しいのです。
でも、ミスマッチの職場に派遣された看護師に話を聞くと、
「コーディネーターさんには出来ない事を伝えてありました。」
「バイタルだけ取れれば大丈夫、と言われたので・・」
「点滴があるって知らなかった。」
と答える方が多いのに驚かされます。
どんなマッチングが行われたんでしょうか・・・
それでも、派遣契約をしたからには、早急に業務ができる努力をして現場に支障をきたさないようにしなければ、
現場に大変な迷惑がかかってしまいます。
なんたって、看護師免許を持っているのですから。
派遣の最短契約期間は2か月ですから、この努力をしないと、現場からは「使えない派遣」として見られ、辛い2か月を過ごさなくてはなりません。
書面で仕事内容の確認
派遣契約をするときは、契約書に仕事内容が書いてあると思います。
派遣では、その内容の仕事をする事になります。
大雑把な書き方であれば具体的に書いてもらう事も必要でしょう。
契約する前に、派遣先分野の業務を自分なりに調べておく事は勿論ですが
自分が出来ないスキルを伝えておき、書面での仕事内容が自分の希望するものとマッチしているか確かめてサインをしましょう。
自分の身を守るためにも大切な事です。
単発派遣
派遣の中には、単発派遣と呼ばれるものがあります。
訪問入浴やデイサービス、夜勤でも・・
特に訪問入浴は多くの方が経験されており、気軽にできるかのような印象です。
コーディネーターさんの中には、
「バイタルがとれれば大丈夫!」
といって送り出してしまうケースもあると聞いています。
訪問入浴は、医療行為がないと言っても、バイタルサインの他に、衣類の着脱、褥瘡処置、在宅酸素の留意、人工呼吸器の留意、胃ろうやバルンカテーテルがある方のケア等、様々な知識が要求されます。
入浴中の急変もあります。
その知識がある方だからこそ、スポットで仕事に入っていけるものです。
看護の知識があっても、訪問入浴のルールや洗体方法など、覚えなくてはいけない事は沢山あります。
訪問入浴は、高い値段がついているサービスとして、きちんとしたものを提供する責任があります。
だから、スポットで訪問入浴初心者ナースが入った時は、まわりのスタッフは大変です。
せっかくアルバイトに入って、「歓迎されてない感」アリアリの中で働くのは気持ちのいいものではありません。
自分が、訪問入浴の仕事ができるのか、その判断は貴方がきちんとしなければなりません。
ただ、人員不足が深刻な事業所で
「ナースはバイタル取ってくれればいいから来てほしい!」
という所なら話は別ですが・・・
出来ない事をきちんと伝えておく事で、派遣先も仕事を考慮してくれるケースもあるので、より安全に仕事が出来ると思います。
単発派遣はリスクもあるものです。
できれば看護賠償責任保険に加入しておくと、訴訟を起こされたときに安心です。
このコーナーでは、派遣に関するご質問の他に、現場ナースの皆さんからのご意見も頂いて、これから派遣をされる皆さんにご紹介する事で、派遣の質の向上に寄与していければと思っています。
・プロフィール・ナースプロジェクト代表。職業紹介責任者。防衛医科大学校高等看護学院卒業後、同大学病院にて勤務。退職後、武蔵野女子短期大学に学び、卒業、結婚、出産を経て看護師として復帰。2016年からナースの転職・キャリアサポート事業を立ち上げ転職者のサポートをしている。
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訪問入浴の看護師から・・・(( (・∀・) ))
私も最初は派遣から始めました。初めは続けていけるんかなぁて思ってましたが、徐々にできるようになり、今に至ります。今でも違う事務所に行けば派遣の気持ちでここのやり方に合わせますよ。教えてください。と言う気持ち態度で仕事をします。
誰も初めから1人で全部して!何ていう会社は無いです。でも態度は見られますので下手に出る方が良いですよ(*^^*)最低、カルテの内容がよめて、バイタルサインが出来て簡単な処置が指示通りできる。吸引出来たらもっとok(しないところもあるらしい)一番欲しいのは、利用者さんに大しての優しさと丁寧な態度ですね
是非とも訪問入浴の派遣来てくださいね
川崎さん、コメント有り難うございました。現場の方からのアドバイス、貴重です!やはり、介護業界は、利用者さんへの優しさと丁寧な態度は大切ですね。