ドキドキ施設ナース 第12回
#私がもう一人欲しい!?
だんだんこの施設にも慣れてきて、最難関だったご利用者さんの処置も
何とかスムーズに出来るようになってきました。
最初は、
「お前なんかあっち行け!」
「ボケ!」
「アホ!」
「死んじまえ!」
と暴言を連発し、唾を吐き、かじる、つねる、叩く、のフルコースの抵抗で
点眼もままならない毎日でしたが、根気強く話しかけてみました。
「食べ物は何が好きですか?」
最初は唾を吐いて返していたのが、翌日は「お茶!」と答えてくれ、
おやつをお持ちした時、
「いらんわ、そんなもん!」だったのが
「何や、今日は?」に変わってきました。
目薬をさすときは強い抵抗をしていましたが、今はじっとしていてくれます。
「有り難う!うまくさせたわ!」とお礼を言うと
「知らんわ!」
とそっぽを向きますが、私には「有り難う」に聞こえます。
やっぱり、大切なのは人間関係を築く事なんだなぁ、と実感しています。
とはいえ、私は派遣ですから、出来る仕事も限られています。
医師や家族、ケアマネージャやヘルパーさんとの連携は常勤ナースの仕事です。
今は常勤ナースが1名しかいないので、彼女はてんてこ舞いです。
なんたって、100名以上の入居者がいるのですから。
今日も常勤ナースさんは、昼食をスムージーで済まして、休憩なしで働いています。
朝も、1時間以上前から働いているそうです。
もちろん、夜は残業。
なので上司の方は、新しい常勤看護師を入れようと必死です。
実はお給料は安くないので、看護師は次から次へと来ています。
ところが、この常勤ナースさんが、なかなか新しい看護師を受け入れないのです。
派遣ナースも次から次へ変わっています。
雰囲気が良くなれば、常勤として働く方はいるだろうに・・・
一人でこの施設の看護を背負って、大変じゃないのかなぁ・・・
そんな風に思いながら仕事をしていた時、忙しさに耐え兼ねた常勤ナースさんがポツリ。
「あ~、あたしがもう一人欲しい!」
(@_@;)(@_@;)(@_@;)
私達派遣ナースがやる気をなくしたのは、言うまでもありません。
仕事ってチームプレーだから、皆で協力してやるものだと思うんだけどなぁ。
残念(≧▽≦)
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