第26回 「夏風邪とエアコン」

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連載コラム「感染管理に関わるあれこれ」

 

第26回 「夏風邪とエアコン」 榮留富美子

感染管理認定看護師の榮留富美子さんによる連載コラム

第1回「看護師は感染症にかかりやすい?」はこちら

連載コラム第2回 冬になると感染症が流行する理由」はこちら

 

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陽射しが強い日、雷雨と・・・不安定な気候が続いています。

猛暑のこの季節、エアコンは必需です。

毎日、熱中症で、搬送者○○○名とニュースに・・・。

7月に入った頃でしょうか。

義母のひと言「家の中では熱中症とかならん」でした。

主人も私もびっくりでした。

そして、義母がなかなかエアコンを入れない理由がわかりました。

説明に説明を重ねて、やっとエアコンを入れてくれるようになりました。

さて、すでに夏風邪引いてしまったという方はいませんか?

熱や咳、腹痛・・・つらいですよね。

前回のコラムでお話した「夏の感染症」の手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱(咽頭結膜炎)などが夏風邪です。

そして、先ほどのエアコンが夏風邪の原因と言われることもあります。

「夏風邪とエアコン」についてお話します。

 

1.夏風邪と冬の風邪の違い??

夏風邪の症状は、『熱』と『咳』そして『腹痛』などです。

冬場の風邪やインフルエンザとはまるで違うという症状のものはないのです。

多少の差はあるかもしれませんが・・・。

感染したウイルスによって、喉の痛みや下痢を伴ってしまうなどがあります。

 

 

2.夏風邪の予防

どんな夏風邪が流行するのかを考えるよりも、まずは予防をする事を考えた方がいいかと思います。

 

*疲れはためない(その日のうちに取りましょう)

夏風邪は疲れなどがたまって、免疫が落ちていると感染しやすくなると言われています。

免疫力が下がるとウイルスへの抵抗力が弱まってしまうために感染しやすいからです。

健康であれば、感染してもすぐにウイルスを排除できますが、体力がなくて免疫力が低くなっていると排除しにくくなってしまいます。

 

夏場は油断をせずに体力をつける。

免疫力を上げるような食生活や生活を送る事が大切です。

暑さによる食欲不振・・・ありませんか。

そうめん大好きな義母、3食そうめんでも大丈夫と言っています。

確かにそうめんはのど越しが良くて美味しいです。

でも、野菜やお肉、魚を摂って、栄養が偏らならない工夫が必要です。

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3.夏風邪とエアコン

エアコンをつけて眠ってしまうと、
眠っている間、除湿された冷たい空気をずっと吸い込むことになり、
目覚めた時は、喉はカラカラでときに痛みを感じてしまうことになります。

エアコンなどで室内と室外の気温差・湿度差が大きいと
自律神経が乱れ、体温調節が出来なくなり、
免疫力が低下して風邪になりやすくなります。

乾いた空気が鼻や喉に直接あたると呼吸器の機能低下に繋がります。

昔から、風邪は汗を出して治すといわれますが、
夏風邪をひいた時に、身体を温めて汗を出すことは、
脱水症状を起こしてしまいます。

夏風邪の対策として水分補給は必須です。

♢室内をエアコンで適温適湿に。(冷えすぎに注意し26~28度) エコ設定で。

お腹にはタオルケットをかける。(お腹の腸の動きを低下させないため)

睡眠を十分にとる。(体力をつけ免疫力低下を防ぐ)

 

直接風に当たらないように、リモコンの風向や風量調整を活用することをお勧めします。

ご存じでしょうが、冷たい空気は下に行きます。

立って調節して床に横になると、「寒っ!」なんてことはないでしょうか。

冷えすぎてはエアコン使用として逆効果です。

夜はタイマー設定できていますか?

お休みタイマーで、優しい温度と風になる機能で安心です。

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夏に風邪を引きやすい原因はここにあるのかもしれません。

その観点からはエアコンは確かに悪者になりやすいです。

でも熱中症から身を守ります。

熱帯夜でも熟睡でき、疲労や寝不足の解消に繋がります。

夏を元気に乗り切りましょう。

 

 

榮留 富美子(えいどめ ふみこ) 

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・プロフィール・長崎県大村市出身。2016年3月、陸上自衛隊を定年退職。2016年4月、EIDOME Consulting 開業。自衛隊中央病院高等看護学院卒業後、陸上自衛隊の看護師として、臨床現場、看護教育、部隊カウンセラーとして勤務。特に、感染管理認定看護師取得後は、自衛隊中央病院において専従として感染制御活動に携わる。

現在は、これまで培ってきた知識や技術を活かし、企業とコンサルティング契約、また、日本環境感染学会教育委員としての活動やフィットテスト研究会、感染管理認定看護師課程等において感染管理や労働安全衛生の非常勤講師として活動している。

 

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