第16回 「ゴールデンウィーク、海外で過ごすための感染対策」

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連載コラム 「感染管理に関わるあれこれ」

第16回 「ゴールデンウィーク、海外で過ごすための感染対策」 榮留富美子

榮留富美子さんによる連載コラム第1回「看護師は感染症にかかりやすい?」はこちら 連載コラム第2回 冬になると感染症が流行する理由」はこちら

 

ゴールデンウィークはどのような予定ですか?

国内?海外?温泉?BBQ?アウトドア?・・・

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もう少しでお休み、考えるだけでも“ウキウキ”しますよね。

子どもたちが小さい時は、キャンプでBBQ・釣りをしたりしていました。

そんな幼少期を過ごした長男は現在どっぷり釣キチです(笑)。

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子どもたちが独立した後は、夫婦ふたりで伊豆方面に温泉と美味しいお料理を堪能しています。

今年は難しいので、義父母の体調を見て、日帰り温泉にでも行けたいいなと思います。

つまり、もっぱらの国内旅行派の私ですが、海外は一度だけモンゴル、それも公務でウランバートルのモンゴル軍病院に行ってきました。

レア過ぎますね(笑)

そんな私ですが、今回は、「ゴールデンウィーク、海外で過ごすための感染対策」のお話です。

 

1.渡航先の感染症情報

レアすぎるモンゴルの体験からの感染対策で申し訳ありません(笑)。

モンゴルの感染症情報として、モンゴルで問題となっている疾病などを調べました。

「かぜ・気管支炎 」「感染性腸炎」「ウイルス性肝炎」「狂犬病」「STD(性感染症)」「ダニ媒介性脳炎」等でした。

入国時の指定の予防接種はありませんでしたが、院内の健康管理担当者に相談し、感染症科医師の指示で「A型肝炎」の予防接種をしました。

 

2.渡航先の医療機関情報

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現地の医療機関についての情報も入手するといいでしょう。

モンゴルでの病気やけがをした時の治療に対して満足している人は少なく、不満に感じている人が多いことがわかりました。

それは、「言葉の問題で病状や治療内容がわからない」「医療機器が不備」「消毒、処置等が不潔である」「医薬品の不備」などです。

医療水準が低い国への渡航する場合、渡航前に予防接種を含め旅行外来でご相談することをお勧めします。

 

3.必要な予防接種

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モンゴル渡航の場合、成人に必要な予防接種は、①A型肝炎 ②破傷風 ③B型肝炎 ④日本脳炎:北京株 ⑤ジフテリアです。

狂犬病に関して補足すると、動物に咬まれたりした後、直ちにワクチンをうつ必要があります。

しかし、モンゴルでのワクチン接種はできない場合や危険を伴うことがあるそうなので、受傷後は、医療水準を考えると直ちに帰国し、受診することが望ましいと思います。

 

4.旅行中に注意すべきことは?

海外には、日本にはない病気が数多くあります。

渡航時は、時差や気候の違いから色々なストレスを受け免疫力が低下するため感染症などにかかりやすくなります。

ぜひ、次のことに気を付けましょう。

  • 生水・氷・カットフルーツの飲食は避けましょう。
  • 食事は、十分に火の通ったものを食べましょう。
  • 蚊・ダニに刺されないように長そでを着用し、必要があれば虫よけ剤を使いましょう。
  • 動物は狂犬病、MERSや鳥インフルエンザなどのウイルスをもっていることがあるので、むやみに触らないようにしましょう。
  • 薬物やゆきずりの性交渉で一生の後悔をすることのない行動をとりましょう。

※虫よけ剤の成分の中に「DEEP」があります。

これは蚊が人のCO2を感じられないように作用する忌避剤です。

作用持続時間は「DEEP」15%で5時間、10%の濃度で3時間程度です。

DEETの濃度によって有効時間に合わせての塗り直しはもちろん、汗をかいた後も塗り直しましょう。

「厚生労働省検疫所FORTH海外で健康にすごすために」http://www.forth.go.jp/news/2017/04101553.htmlを参考にしてください。

*渡航先の感染情報・医療情報をチェックし、海外で健康に過ごしましょう。Enjoy GW!

 

榮留 富美子(えいどめ ふみこ) 

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・プロフィール・長崎県大村市出身。2016年3月、陸上自衛隊を定年退職。2016年4月、EIDOME Consulting 開業。自衛隊中央病院高等看護学院卒業後、陸上自衛隊の看護師として、臨床現場、看護教育、部隊カウンセラーとして勤務。特に、感染管理認定看護師取得後は、自衛隊中央病院において専従として感染制御活動に携わる。

現在は、これまで培ってきた知識や技術を活かし、企業とコンサルティング契約、また、日本環境感染学会教育委員としての活動やフィットテスト研究会、感染管理認定看護師課程等において感染管理や労働安全衛生の非常勤講師として活動している。

 

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