小谷洋子さん~私の看護ストーリー~後編

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現在、「施設・在宅看護介護アドバイザー」「施設研修講師」として活躍されている小谷洋子さん。彼女の看護ストーリーを3回に分けてお届けしています。今回は後編をお届けしています。前編はこちら。中編はこちら

その後 有料老人ホームの立ち上げでシステム構築や業者との交渉 コスト管理をさせていただき、在宅の勉強のために訪問看護を経験して管理者や新規ステーションの顧客獲得のための営業をしたり在宅支援のための他職種連携の必要性を感じて、やはり最後の砦である施設をより良いものにしたいと新規の有料老人ホームで一番やりたかったどんな利用者さんも受け入れて認知症ケアも薬に頼らずまずは環境を整えていくこと、残存機能を見極め維持していくこと、そして癌の緩和ケアも非癌の緩和ケアを行いより良い施設看取りをする事に専念しました。

その中で一番大切なのは看護師に生活の看護と介護保険を理解してもらう事 これが出来ていないと全てが崩れるんです。

病院の治療のための指示的な要素が出たらダメ。 あくまでも予防看護 本人と病気が二人三脚で病気が前に出ない様に生活を支援する事が大切。 そのために本人が納得して楽しんで生活をできる様にアレンジを考える。

例えば 糖尿病のHBA1Cが上がった。 じゃあカロリー減らして間食禁止 なんていうのは病院の指導。 それを生活の看護にするのには 本人がおやつは食べたいって願いがあるなら それは押さえつつ たまには生クリームたっぷりのケーキも食べていい様に先生と栄養士と本人交えてどこのカロリーを抑えていけば無理なく楽しく食生活が送れるかを考えてアレンジしていくことが大切なんです。

残りすくない時間をいかに楽しくいきてもらうかを常に考える。

そして 家族の身体的な負担を施設に入所していただくことで取れますが本人の最後まで家にいたかった思いは消えてしまう。

だから施設に入所する際にご家族にはしっかりと ここは家族の絆を深める場所にしてください。

その覚悟をしていただいて 場所は施設だけどここは家族との絆が深まる場所になればご本人の第二の自宅になる そうでなければご本人の気持ちを無為にすることになる。

だから ご本人が「娘に背中流して欲しいんだよなぁ」と聞けば私達はそれが最後のご本人の望みと思ってお電話をさせていただきます。

私達で背中を洗うことはできますが 娘にがつけば 私達でなく娘さんじゃなきゃ意味がないんです。毎日来なくてもいいんです。

ご本人の思いを私達は一生懸命拾っていきますので ご家族にしか出来ないことはご協力して欲しいんです。

本人は断腸の思いでここに最後の場所にしたんです。

ご本人もご家族もここに来て良かったと最後の時に思って思い残すことがない様に時間を過ごしていただきたい。 とはっきり言います。

するとご家族も覚悟ができるし協力的に動いてくださる。 生活の場だということを理解してくださるんです。

ここでの生活の1日の時間をより深いものにする事が大切なんです。

だから私達はフィジカルアセスメントをふるに使い疾患や薬の作用 新しいケアの方法や様々な新しい治療法なども自ら学ばないといけないしモニタリングもしていって他職種連携がとても重要になってくる。

施設は小さな村の様なもので他職種との距離も近い。

連携にはもってこいの環境なんです。

ここでいい看護やケアが提供できなきゃプロとして恥ずかしい。 看護師として自ら様々なことを率先して学び医師薬剤師 栄養士 歯科医とすぐに連携してタイムリーな看護を提供できて結果が日々見える。

こんなやり甲斐のある仕事はないと思っています。

施設の看護は面白いを伝えたくて 機会をいただいては発信してきました。

その折に 聞いてくださった方々から 自分の施設でもそれを伝えて欲しいんですという声を看護師よりは介護職の方から多く聞きました。

 

自分の施設だけでなく施設の看護は面白いを広く伝える事が出来たらと思っていたところに たまたま 施設のアドバイザーとして入って看護介護をより良いものにしてくれないというお話をいただき現在はフリーで講師の仕事と現場に入って一緒に仕事をしながら問題点を見つけスタッフと一緒に考えたり 必要な研修をその時入れるという事を仕事にしております。

 

現在はそれと訪問看護ステーションの立ち上げのお手伝いもしております。

現場に入って生活の看護を広めていく事(他職種連携の必要性)が今の私の仕事です。 新人の頃 オペを拒否して退院した彼の事を今やっと報いていける気がします。

彼は人生の長さでなく きっと命をかけて 好きな人に好きだと言葉で伝えたり 大切な友や両親と思う存分言葉で思いを伝えたり 好きなものを思う存分食べて味わったりしたのかなぁ、そこに寄り添っていく医療職がいたら彼の不安を少しでも取れたはず いやいたのかもしれない。

そして あの時彼の思いを聞くことができなかったからこそ 私の役目は残された時間に限りのある人達の思いを、諦めた思いを引き出して叶える事。

それが彼への一番の報いだと 彼から与えられた宿題だと思っています。

今 精一杯走らなきゃ 自分が天国に行った時に彼怒られちゃいそうで(笑)

だから 施設の看護を残された時間をより良いものにしていく看護を広めていきたいのです。

 

 

小谷洋子

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